BOSS RC-500 Loop Station

RC-500を使ってプレイを向上させる5つの方法

BOSSのRC-500 Loop Stationは、ソロで活動するギタリスト、シンガー・ソングライター、その他さまざまな楽器を演奏するミュージシャンなど、ルーピングをさらに進化させたい人にとって完璧なパートナーです。この記事では、そんなRC-500の活用法をご紹介します。

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BOSSのRC-500Loop Stationは、長年に渡り絶大な人気を誇るRC-30の後継機種であり、サウンドのクオリティの高さ、汎用性の高さ、そしてクリエイティブなインスピレーションにおいて 飛躍的な進歩を遂げています。

2つのトラックで思いのままに

RC-500には2つのトラックが搭載されおり、 使い方次第で多彩なシーンに対応します。

デフォルトでは、2つのトラックはパラレル・モードで動作し、2つのループが同時に再生されます。複雑なアレンジを重ねたり、トラックを柔軟に足し引きしたい場合に最適です。

またこのモードでは、ループの構成にもさまざまな工夫が凝らされています。 例えば、ワンショット・プレイバックを使ってTrack 1がループを続けている間に、Track 2を1回だけ再生させることもできるのです。

また、短いフレーズを4小節の長いリズム・パートでループさせたい場合は、任意の小節数を指定することができるため、オーディエンスの集中が途切れてしまうのを防ぐことができます。

このモデルのもうひとつの特徴は、新しい操作モードです。 2つのループ・トラックを交互に動作させることが可能なので、 Aメロ、Bメロなどのヴァース、サビといった曲構成を瞬時に作ることができます。

ループ・アーティストのためのループ・エフェクト

RC-30には、発売当時のBOSSギター・エフェクトから派生したループ・エフェクトが搭載されていました。 しかし、自分で選んだアナログ・エフェクターを使ってループを作りたいと考えるミュージシャンが多いため、ループ・エフェクト・セクションはペダルの中でもあまり活用されていませんでした。

RC-500ではそのような状況を打破すべく、ループ用に設計された新たなエフェクトが搭載されています。トラックがビート(拍)に合わせてスクラブ再生されるSCATTERでは、ループを切り刻み再配列することでまったく異なる雰囲気を生み出します。ビートに合わせてトラックがリピート再生されるREPEATでは、2つのループを特定の小節でズラすことで音を揺さぶることも可能です。さらに、REVERSEでアンビエントかつ幻想的なループを作ったり、ターンテーブルを操っているような効果をもたらすVINYL FLICKでスタイリッシュに締め括ることもできます。

自由度の高いフット・スイッチ

ここまでの説明を読んで、具体的にどうやって クリエイティブなループ・エフェクトを操作すればいいのだろう?と思った方もいるかもしれませんが、その心配は要りません。

RC-500に搭載されている3つのフット・スイッチは、そのほとんどのパラメータをコントロールすることができます。タップ・テンポ、トラックごとのループ・エフェクト、ドラム・グルーヴなど、さまざまなオプション機能が用意されています。

スイッチ数が足りないという場合も、FS-7 Dual Footswitchを使って最大2つのスイッチを追加したり、 外部MIDIコントローラーを使用すれば、必要とする機能を操作することもできます。 RC-500に搭載されているほとんどの機能を足下で操作でき、直感的にコントロールすることができるのです。

グルーヴを巻き起こす

2001年に発売されたRC-20には、画期的な機能として「リズム・ガイド」が搭載されていました。ドラムのビートに合わせて演奏することができるシンプルな機能です。 その後、RC-30ではより多彩なリズム・オプションが追加され、 その時点でロック/ポップ/ファンク/シャッフル/R&B/ラテンなど10種類におよぶ音楽ジャンルのリズム・パターンが用意されていました。

RC-500はこれをまったく新しいレベルまで引き上げ、評価の高いBOSSとRolandのリズム・ライブラリーから16種類のドラム・キットを搭載。さらに、さまざまなスタイルやジャンルの57種類のリズム・パターンがあり、それぞれにA/Bのバリエーションが用意されています。あらかじめBPMを設定できるだけでなく、演奏入力に応じて自動でテンポを割り当ててくれるのです。

パーカッシブなループを構築することに慣れている場合は、大幅な時間の節約になります。 RC-500は、本格的で多様なドラム・サウンドでパフォーマンスを向上させてくれます。 出力先も柔軟にカスタマイズ可能で、ドラム・サウンドだけをPAに直接送ることもできます。 同時にループをご自身のアンプへ送ることで、個別にサウンドをコントロールでき、最高のライブ・サウンドを提供することができます。また、自宅ではビートを使って練習したり作曲したりして、新たなインスピレーションを獲得しましょう。これ1台あれば、パソコンやリズム・マシンを起動する必要はありません。

クリエイティブに“WAV”を乗りこなそう

ライブラリー・サービスBOSS TONE STUDIOを使うことで、自分で作ったループやバッキング・トラックをRC-500に取り込むことが可能です。 ループと録音済みトラックを組み合わせて使用することで、完璧なバランスを取ることができます。 オーディエンスを惹きつけるループ・プレイをするためには、その絶妙なバランスが重要なのです。

"ループパフォーマンスの録音と活用は楽曲制作にも更なる刺激をもたらします"

この機能にはもうひとつ別の側面があります。 例えばRC-500を使って家でジャム・セッションをしている時に、刺激的で素敵なフレーズを見つけたとします。 そうしたら、そのループを最大99個まで保存できるメモリー・バンク に保存。 BOSS TONE STUDIOを使ってWAVファイルをパソコンに書き出し、 あとはDAWで自由にアイデアを膨らませれば、 楽曲制作につながる糸口を簡単に掴むことができます。 


ルーパーを活用しよう!

2つのトラック、多彩なドラム・グルーヴ、リズミカルなループ・エフェクトを備えたRC-500は、ステージに立つ時も、曲のアイデアを練る時も、 自宅でビートに合わせてジャム・セッションをする時も、クリエイティブな音楽活動においてこれ以上とない強力な味方です。 さあ、“自分だけのバンド”を作るために今すぐにルーピングを始めましょう! 

BOSS RC-500 Loop Station

Ed Lim

自身を生粋のギターオタクと呼ぶ、ローランド・オーストリアのプロダクト・マネージャー。愛猫家、写真家、そして非常勤の航空宇宙技術者など幅広い一面を持つ。