5枚目のアルバム「The Joshua Tree(邦題:ヨシュア・トゥリー)」の制作時、U2はすでに世界的なバンドとして地位を確立していましたが、そのリリースによって歴史上最も重要なアーティストの1つへと進化しました。「With or Without You」、「I Still Haven’t Found What I’m Looking For」、「Bullet The Blue Sky」といった名曲が収録されているこの傑作アルバムは、「Where the Streets Have No Name(邦題:約束の地)」の印象的なディレイ・サウンドから始まります。この曲でU2は新たな境地に達し、The Edgeはギター・ヒーローとしてその名を轟かせたのです。
楽曲について
アルバム「The Joshua Tree」のオープニング・トラックである「Where the Streets Have No Name」は、The Edgeの奏でる付点8分のディレイ・サウンドが聴く者を一気に惹き付けます。ドキュメンタリー映画「It Might Get Loud(邦題:ゲット・ラウド ジ・エッジ、ジミー・ペイジ、ジャック・ホワイト×ライブ×ギター)」ではThe Edgeと一緒にオリジナル・デモを聴くことができ、彼が作曲を始める時点で特別なインスピレーションを得ていたことがわかります。
更に詳しく
The Edgeの抜きんでた能力は、少ない音符で最大の効果を引き出す力です。「Where the Streets Have No Name」はその最たる例であり、ほぼすべてのギター・サウンドは、リア・ピックアップのストラト、VOXのクリーン・トーン、そしてディレイ・エフェクトだけで形作られています。The Edgeの演奏はこの曲を通して共通するリズムから大きく外れることなくシンプルなフレーズに終始しており、そのハーモニーはベースが決定づけています。
「The Edgeの抜きんでた能力は、少ない音符で最大の効果を引き出す力です」
そのハーモニーは、6/4拍子のDメジャーからシンプルな展開で始まります。演奏のコツは、付点8分に設定されたクリアなデジタル・ディレイとの複合によって浮かび上がる、16分のリズムを意識することです。The Edgeは、実際の演奏とディレイのテンポを合わせて、他のメンバーと同期させることが重要だと述べています。「もし僕が正しいテンポで演奏しなければ、曲はめちゃくちゃになってしまう。調和が大切なんだ」
テクニックを学ぼう
Marty Musicチャンネルは、エレキ・ギターの名曲の数々を学ぶのに最適な教材です。彼はBOSS KATANA Ampのパッチを使って、この楽曲の各セクションやパートを1つ1つ丁寧にひもときながら、ディレイ・テクニックを解説しています。
「演奏のコツは、付点8分に設定されたクリアなデジタル・ディレイとの複合によって浮かび上がる、16分のリズムを意識することです」
Martyがディレイ・エフェクトを切る場面を聴けば、実際のギター・パートが極めてシンプルであることがわかります。The Edgeの画期的なディレイの使い方が、この名曲をいかに見事に作り上げているかを体感できることでしょう。
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BOSS KATANA Amp用音色パッチ「Not About Love」
- U2「Where the Streets Have No Name」のサウンドを再現した音色パッチ
- 2つのディレイを使用