OD-200 Hybrid Driveは、最先端のアナログ、デジタル技術を組み合わせ、アナログならではの自然な弾き心地と、デジタルならではのDSPを用いた正確、細かなサウンド処理を実現。もちろん、128のメモリーを搭載し、MIDIによるコントロールにも対応しています。
メインとなる12種類のドライブ・タイプに、シリーズ、パラレル接続の選択が可能な15種類のブースト・タイプを搭載。激しく歪ませたスタイルに最適なノイズ・ゲートも使用可能。OD-200を最大限活用し、理想的なドライブ・サウンドを得るための4つのテクニックを紹介します。
1: サウンドを際立たせる
ハイゲイン・アンプのサウンドを得るため、Tube Screamerの様なペダルを用いることはよく知られた手法です。その際、LEVELを高く、DRIVEは低めに設定します。これらのペダルはわずかに低、高音域を抑え、中音域を引き立てます。結果として、優れた分離感、抜けのいい中音域、タイトなミュート・サウンドを得られるのです。
魔法の様なモード
OD-200では名機TS-808を基にしたSCREAMタイプを使用できます。ハイゲイン・アンプや、クランクアップさせたマーシャルに接続してみましょう。魔法の様な効果が得られるはずです。
OD-200をブースターとして用いれば、多彩な効果が得られます。アンプはどれも異なるキャラクターを持つため、頭に思い描く理想のサウンドを実現するためには、常に試行錯誤が必要です。OD-200は、ベースとなったオリジナルのペダルには搭載されていないコントロールも搭載されています。3バンドのEQを駆使すれば、よりあなた好みのサウンドに仕上げられるはずです。
サンプル・セッティング
ハイ・ミッドにフォーカスしたサウンドはCNTR ODタイプ(Klon Centaur-style)で、高音域のアタックを強調するにはBLUESタイプ(BD-2 Blues Driver)を試してみてください。DS-1で有名なSteve VaiやKurt Cobainのサウンドは、DISTタイプで実現できます。OD-1タイプ(OD-1 OverDrive)では古き良き温かいオーバードライブサウンドが得られます。嬉しいことに、OD-200では作成したサウンドを保存し、いつでも呼び出しが可能。攻撃的なアタックのクランチサウンドと、スムースなリードサウンドを演奏中に切り替えられます。本体のフットスイッチ、もしくはMIDI経由でコントロールが可能です。
2: ドライブを重ねよう
一方で、もしアンプでクリーン・サウンドを使用しているなら、ペダルでハイゲイン・サウンドを得る必要があります。そのとき、「重ねがけ」をすることが有力な1つの選択肢になるでしょう。重ねがけは、シンプルに2つもしくはそれ以上のオーバードライブ、ディストーション、ファズを組み合わせることを意味します。重ねがけには、単体の歪みを利用するのに対し、ゲイン量やEQ、弾き心地をより細かく追及できる利点があります。自分だけのカスタム・サウンドを、ゼロから作ることができるのです。
メインとブースターの歪みの2つで構成されているOD-200はこの点においてパーフェクトです。メインの歪みはあなたのサウンドのベースとなります。STACK DRIVE、X-METAL、BROWM、X-DRIVEのような、アンプに近いサウンドから選択するといいでしょう。これらを用いて基本となるサウンドを作成したあと、ブースターを重ねることでより満足いくサウンドが得られるはずです。
試行錯誤する時間
もしくは、セオリーにとらわれず、様々な組み合わせを試してみましょう。METAL ZONEをブースターとしてX-METALに加え、劇的なドライブ・サウンドを作成してみるのも面白いかもしれません。
積極的にEQも設定してみましょう。OD-200の3バンドEQは、どんなアンプにも効果的に歪みを得られるよう、広く、パワフルに機能します。例えばあなたが、高音域と低音域が目立つブライトなアメリカン・コンボアンプを持っていたとします。そのとき、力強いドライブ・サウンドを得るためには、高音域を抑えつつ、中音域を大きくブーストする必要があります。耳で実際の音を聞きながら、積極的かつ大胆に設定を行ってみましょう。
組み合わせの一例
- X-METAL – ドンシャリなモダン・ハイゲイン・サウンド。MIDブーストを加えれば、壁のように分厚いサウンドが得られます。
- BROWN – 豊かな中音域が特徴的なブリティッシュ・サウンド。TREBLEブースターを加えれば、さらに抜けのいい明瞭感あるサウンドに。
- STACK DRIVE – 少し中音域をカットし、ゲインを増したPlexiアンプのようなサウンド。CNTR ODブースターを加えれば、英国アンプとは異なる中高音域のキャラクターを得られます。
3. パラレル接続も
先ほど異なる歪みの組み合わせについて説明しましたが、これは片方の歪みがもう1つの歪みに加わる、「シリーズ(直列)」と呼ばれる接続です。OD-200では、このシリーズだけでなく「パラレル(並列)」の接続も選択できます。このとき、双方の歪みは隣り合わせとなり、それぞれを適切な量にブレンドし、1つのトーンを作成できます。
これにより、全く異なるサウンドを組み合わせ、それぞれのキャラクターを最大限活かすことができます。例えばFUZZは荒々しい歪みが魅力のエフェクトですが、ゲインを上げすぎると、音の輪郭が失われてしまいます。そこで、BLUESをパラレル接続で加えてみましょう。FUZZの荒々しいサウンドはそのままに、BLUESの明瞭感が加わり、両者の特長を最大限活かすことができるのです。
分割しブレンドする
信号を2つに分け、最後に再度ブレンドする必要があるため、パラレル接続は本来1つのペダルで行えません。数少ない他の例として、JB-2 Angry Driverがあります。2つの特長的な歪みを活かすため、この機能を念頭に置いて開発されました。また、ES-5やES-8のスイッチャーを使用すれば、複数のループをパラレルで使用することができます。
しかしながら、OD-200はこの一台で全てを完結しています。パラレル接続が選択されていると、EQはマスターEQとしてブレンドされた後のサウンドにかかります。BOOST PREのパラメーターはブースターのゲインを、BOOST POSTのパラメーターはボリュームを調節します。それぞれが、メインの歪みに実際にブレンドされる量となるのです。
4. プリアンプとして
最後に、メタル系ギタリストの間で主流になりつつある使い方についても見てみましょう。それは、オーバードライブ/ディストーションペダルをアンプのリターンに直接接続する方法です。この接続では、アンプのプリアンプを完全にバイパスし、ペダル側でのコントロールが可能になります。OD-200のパワフルかつレンジの広いEQ、ドライブはこの使用方法にも最適です。
これだけ覚えておいてください。もしアンプのプリアンプを完全にバイパスする場合、ペダル側で積極的、時には型にはまらないEQセッティングが必要となるかもしれません。これはいたって普通のことです。色々と試行錯誤してみてください。
最後に
もし、あなたがロック/メタルギタリストで、サウンドの幅を広げたい、もしくは自身のシグネチャー・トーンを欲しいと考えているなら、OD-200はあなたにとっての最適解になるはずです。