BOSS KATANA AMPをレコーディングに活用しよう

BOSS KATANA AMPをレコーディングに活用しよう

この記事では、BOSS KATANA AMPがオール・イン・ワンのレコーディング・ツールにもなることをご紹介します。

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聞き返し練習のため、曲作りのアイデアを得るため、自宅で本格的なアルバムを作るためなど、レコーディングはギタリストにとって様々な目的で活用される手段です。無料のDAWソフトウェアが手に入りやすくなり、デジタル・レコーディング・ツールやプラグイン・ソフトが進化した今では、自宅でプロ・クオリティの楽曲制作環境を実現することも、もはや難しいことではありません。

手軽にレコーディングを始めるには

ホーム・レコーディング用にKATANAをセットアップする方法はいくつかありますが、USB端子からPCに接続するのがもっとも簡単です。キャビネット・シミュレーターを搭載しているので、マイク撮りの環境を再現した空気感のある自然なサウンドを直接DAWへ録音できる上に、エディター・ソフトBOSS TONE STUDIOにもそのままアクセスできます。

もう1つの選択肢としては、KATANA AMPのLINE OUT端子を使ってオーディオ・インターフェースに接続する方法があります。USB接続時と同じくキャビネット・シミュレーターが適用されるため、マイクを用意して大音量でアンプを鳴らすことなく、自然なエアー感が付加されたサウンドを録音することができます。

「ホーム・レコーディング用にKATANAをセットアップする方法はいくつかありますが、USB端子からPCに接続するのがもっとも簡単です」

KATANA AMPを使った3つのレコーディング方法

USB接続 

USBケーブルでKATANAとPCを接続することで、DAW上でKATANA AMPを入力デバイスとして選択できるようになります。これだけで、KATANAからDAWのトラックにギターのサウンドを直接録音し、アンプのスピーカーまたはヘッドフォン端子から録音したサウンドを再生することが出来るようになります。

前述の通りキャビネット・シミュレーターの掛かったサウンドが録音されるため、そのままで十分に違和感のないサウンドが録音できます。また、エディター・ソフトBOSS TONE STUDIOをインストールして同時に活用すれば、本体のパネル上では操作できない豊富な機能を使ってより細かなサウンド・メイキングを行うことができます。

Katana Gen 3

マイクを活用した録音

従来のマイキングによる録音ももちろん可能です。その場合、まずアンプを部屋のどこに置くかがとても重要となります。床がカーペットであればトーンがやや暗くなり、床から持ち上げてアンプ・スタンドに乗せるとローエンドが抑えられ、硬いタイル張りの床であればサウンドもやや硬くなります。マイキングは奥が深く、そのテクニックや知識を身に着けることはとても有用ですが、満足のいくサウンドが得られるまでにはマイクの選択やそのセッティングに苦労するかもしれません。

「従来のマイキングによる録音ももちろん可能です。その場合、まずアンプを部屋のどこに置くかがとても重要となります」

LINE OUT端子

KATANA AMPを用いてレコーディングをするためのもう1つの方法は、アンプ背面のLINE OUT端子からオーディオ・インターフェースに接続することです。この場合もキャビネット・シミュレーターが掛かるため、自然なサウンドが録音できます。セッティングに悩まされることなく、普段使用しているオーディオ・インターフェースをそのまま活用できます。

これは自宅でのレコーディング手段の1つであるとともに、ライブ会場でPAに音を送るケースでも活躍します。マイキングの難点である、ドラムや近くの楽器の音を拾ってしまうという悩みから解放されて、ギターの信号をナチュラルに送ることができるのです。すべての音色に適用されるGLOBAL EQ機能を使えば、演奏環境に合わせて一括でトーンの微調整をすることもできます。

Katana Gen 3

レコーディングのコツ

ここでは、レコーディングで最良の結果を得るためのいくつかのアドバイスをご紹介します。オーディオ・インターフェースやミキサーに接続する際は、高品質なケーブルを使いましょう。信号のロスや外部ノイズの干渉を軽減し、サウンドをよりクリーンなままで送れます。

KATANA AMPはEQを含めた幅広いトーン・シェイプ機能と充実したエフェクトのコントロールを備えています。これらの機能を活用して、満足のいくレコーディング・サウンドを手に入れましょう。

レコーディング中は入力レベルを注意深くモニターすることが不可欠です。クリッピングによる歪みを回避することで、ベストなトラックを手に入れましょう。

「レコーディング中は入力レベルを注意深くモニターすることが不可欠です」

DAWソフトウェア

過去10年間でホーム・レコーディングという概念は大幅に普及し、無料のソフトウェアにも多くの機能が搭載されています。プロ仕様の高価なDAWソフトでも、多くのメーカーが無料トライアルまたは機能制限付きのパッケージを提供しているほか、高額な一括払いではなく、手頃なサブスクリプション制度を提供しているところもあります。

人気のDAWソフトには、Pro Tools、Logic、Ableton Live、Studio One、REAPERなどがあります。いずれもユニークな機能を備えており、KATANA AMPのサウンドをクリアにレコーディングすることが可能です。

前述の通り、BOSS TONE STUDIOはレコーディングのうえで重要な役割を果たします。高度なトーン・シェイプ機能やエフェクトの細かい設定によってサウンドを追及し、完成したプリセットを保存して都度読み出すなど、レコーディングの際に合わせて利用することで大きく役立ちます。

Katana Gen 3

レコーディング後について

録音したギター・トラックがそのまま使える状態である必要はありません。ギターのサウンドがミックスの中で自然に収まるようにすることは、レコーディング後に最終的な完成に向けて行う1つのステップです。

録音したギター・トラックを、聞き取りやすく、大きすぎない程度で他のトラックと合わせて再生してみましょう。同時に複数のギターが鳴るような場合は、ベースやドラムの音と混ざらないよう、左右にパンニングして広がりのある空間を作り出してみましょう。また、無料バージョンであっても、ほとんどのDAWには独自のEQプラグインが搭載されています。レコーディングしたトラックにさらにEQを掛けて、特定の周波数をブーストしたりカットすることで、トラック全体にサウンドが馴染むように色々と試してみましょう。

最後のステップとして、録音したトラックを微調整して仕上げるためのマスタリングがあります。トラック全体の音質を最適化し、音量を標準的なレベルに調整します。

「レコーディングには試行錯誤が不可欠であり、満足のいく結果を得られるまで時間を掛けるべきものです」

マスタリング作業はトラックを再生しながらリミッターやポストEQを活用して整えることもできますが、ほとんどのDAWには、マスタリングに特化した専用のエフェクト・プラグインが搭載されています。1ボタンでトラックの内容を分析し、EQやコンプレッサーを自動的に最適なレベルで掛けてくれるツールもあります。

試行錯誤の楽しみ

レコーディング作業は、演奏そのものと同じように、ギターがもたらしてくれる楽しみの一部です。そしてKATANA AMPはレコーディングにおいても、素早くシンプルにプロ・クオリティのサウンドを得ることができる、オール・イン・ワンのツールでもあります。

KATANA AMPに搭載されている幅広いアンプ・タイプやエフェクト、録音に役立つ様々な設定をぜひ試してみてください。レコーディングには試行錯誤が不可欠であり、満足のいく結果を得られるまで時間を掛けるべきものです。成果物を誰かに共有してみましょう。友人やレコーディングの経験豊富な知人にアドバイスを求めることは、レコーディング・スキルを磨き、ギタリストやソングライターとして成長するための最良の方法です。

・詳しくはこちらKATANA GEN 3 AMPLIFIERシリーズ

 

Joe Branton

JoeはポッドキャストGuitar NerdsのMCを務め、10年間に渡って毎週放送を続けてる世界で最も配信を行っているギタリストの一人です。