BOSS WL-50 Wireless System

あなたにぴったりのBOSSワイヤレス・ギター・システムはどれ?

ケーブル・フリーへ、新たな一歩を踏み出す準備はできていますか? あなたにぴったりのBOSSワイヤレス・システムを見つけましょう。

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2018年の発売以来、BOSSのワイヤレス製品は 瞬く間に 主力商品となりました操作性に優れたWL-20から上位機種の WL-60まで、音楽環境を向上させる豊富なラインナップが揃っています各モデルについて掘り下げる前に、まずはBOSSのワイヤレス・システムに共通する特徴を説明しましょう

クラスをリードするトップ・レベルのスピード

ギターから出力される信号は、ワイヤレス・トランスミッターを通りデジタルまたはアナログの周波数信号に変換。それが受信機を経て再びアナログ/オーディオ信号に変換されます。 これらの信号の流れには、わずかではありますが“時間”を要します。 音を出してから、ワイヤレス・レシーバーを通ってアンプやペダル・ボードに実際に音が出力されるまでのわずかなタイムラグを“レイテンシー”と呼びます。

レイテンシーが大きいと、演奏とアンプから出力されるギター・サウンドの間にズレが生じ、演奏の妨げになりパフォーマンスを低下させてしまいます。

例として、音の進む速さは秒速343メートルです。 1メートル離れた場所に立っていると、アンプから音が耳に届くまでに約0.0029秒かかることになりますこれに対してBOSSのワイヤレス・システムは、クラス最高レベルのわずか0.0023秒という超低レイテンシーを実現しています

BOSS Pedalboard with WL-50

14チャンネルの自由度

一般的なデジタル・ワイヤレス・ユニットは2.4GHzの周波数帯で動作します。これは、あなたが普段利用しているWi-Fiと同じ周波数帯です。 携帯電話、スマートフォン、ワイヤレス・スピーカーなどの情報が飛び交っていると考えると、この周波数帯がどれほど混雑しているかがお分かりいただけるでしょう。 当然、他の信号に干渉すると電波妨害や信号損失の原因となります。さらに部屋や会場によって、使用できる環境は変化します。

この問題は、一般的に チャンネル数が3〜4つの簡易的なデジタル・ワイヤレス・ユニットを使用した際にチャンネルが重なり、接続が切れたり干渉が生じることがあります。しかし、BOSSワイヤレス・システムのチャンネル数は計14チャンネルなので、このような問題が発生する可能性は非常に低いと言えるでしょう。また、自動周波数検知機能を搭載しているので、 部屋の中で最適なチャンネルを見つけ出して自動設定してくれます。

BOSS Pedalboard with WL-60

BOSS WLシリーズ

それでは、それぞれのワイヤレス・システムの特徴ついて見ていきましょう。

WL-20

ワイヤレスの世界を最も簡単に体験できるWL-20の無線通信フォーマットは、BOSS独自方式によるワイヤレス・テクノロジー。伝送範囲は15メートルで、 使い方はいたって簡単です。 ペアリング トランスミッター(送信機)とレシーバー(受信機)を接続し、オレンジ色のランプの点滅が止まるのを待つだけで完了。自動ペアリング機能により、14チャンネルの中から現在の環境に最も安定した周波数が選択されます

3メートルのシールド・ケーブルを使用した際に起こる、自然な音質変化を再現する“ケーブル・トーン・シミュレーション”も搭載しています。バッテリーの充電方法も簡単で、トランスミッターとレシーバーを接続して付属のUSBケーブルを挿せば両方を同時に充電できます。4時間の充電で、トランスミッターは約12時間、レシーバーは約7時間の連続使用が可能です。

BOSS WL-20 Wireless System

WL-20L

WL-20Lは、アクティブ・ピックアップを搭載したギターのほか、アクティブ・プリアンプを搭載したアコースティック・ギターやシンセサイザーなどにも対応しています。基本的な機能はWL-20と同じですが、“ケーブル・トーン・シミュレーション”は非搭載のため、フルレンジの楽器に最適です。レシーバーがグレーであることで、このモデルを識別することができます。

BOSS WL-20L Wireless System

WL-50

WL-50は、ワイヤレス・システムをペダル・ボードに組み込みたいプレイヤーのための製品ですレシーバーは、BOSSの一般的なコンパクト・エフェクターとサイズや形状が似ています。9Vアダプターまたは単三電池2本で最大7時間駆動。アダプターを使用している場合は、WL-50をパワー・ディストリビューション・ハブとして使用することができ、別売のパラレルDCコードRolandのPCS-20Aを使うことで他のペダルに電源を供給することが可能です。

WL-20と同様、WL-50のペアリング方法も簡単です。トランスミッターをレシーバーにドッキングして、黄色のランプの点滅が止まるのを待つだけです。さらに、レシーバー側で“ケーブル・トーン・シミュレーション”をOFF/SHORT/LONGの3種類から選択することができます。オフにするとアクティブ・タイプのピックアップを備えたギターなど、インピーダンスの低い機材に適した状態になり、この点はWL-20Lと同じです。これにより、アクティブ・タイプからパッシブ・タイプのピックアップを搭載したギターへ持ち替えた際も、自然なサウンドを保ちます。

ケーブル・トーンをSHORTに設定すると、3メートルのシールド・ケーブルを使用した時の音質を再現し、ケーブル・トーンをLONGに設定すると、 6メートルのシールド・ケーブルを使用した時の音質を再現します。

ケーブルが長いと高音域のロールオフ(フィルターなどの制限)が発生するため、有線での使用に慣れている方にオススメです。トランスミッターが電池切れした時に備え、レシーバーには通常のBOSSペダルと同様の標準的なギター入力端子も装備しています。

BOSS WL-50 Wireless System

WL-60

WL-60はBOSSワイヤレス・ユニットの最新モデルで、WL-20やWL-50に寄せられたユーザーの声を取り入れながら開発されました。他のモデルと同様にクラス最高レベルの低レイテンシーを実現。 エフェクター・ボードに組み込み可能なレシーバーと、ベルトやストラップに簡単に装着できるベルトパック・スタイルのトランスミッターを搭載し、それぞれに大型のLCDを備えています。

WL-20とWL-50に搭載されているオート・ペアリング機能はプラグ・アンド・プレイに便利ですが、バンド内の複数でWL-60を使用したいと考えているユーザーにとっては、各プレイヤーがどのチャンネルを使用しているかを把握するほうが重要な場合もあります。そこでWL-60は、自分がどのチャンネルを使用しているかわかるよう視覚的な表示を取り入れました。 電波状況や最適なチャンネル選択を素早く実現できるのです。また、手動でのチャンネル選択 が可能なため、複数のワイヤレス機器ユーザーがいるバンドではそれぞれのプレイヤーにチャンネルを割り当て、干渉を避けることができます

WL-60は、WL-50と同じように切り替え可能な“ケーブル・トーン・シミュレーション”を内蔵しています。伝送範囲は20メートル。また、WL-20やWL-50のようなモデルでは、トランスミッターが体から突出してしまい、 思わぬアクシデントでプレイ中にトランスミッターを破損してしまうことがあります。それに対してWL-60Tはボディ・パック型を採用しているので、 ギター・ストラップの後ろに 安全に 収納することができます。

BOSS WL-60T

他のボディ・パック型トランスミッターとは異なり、WL-60Tはより頑丈な クリップを使用しているため、ギター・ストラップやベルトにしっかりと取り付けることができます。好みの向きに反転させて使用することも可能です。 

また、ボディ・パック型トランスミッターの 多くは ギターとの間に専用のケーブルを必要としますが、WL-60は標準ケーブルに対応しています。

さらにWL-60Tのトランスミッターは、単三電池2本で最大25時間の連続使用が可能です。ライブ前に電池が切れてしまっても大丈夫。バッテリーの充電を待つことなく、新しい電池に交換すればすぐに使用することができるのです。

まとめ

BOSSのワイヤレス・シリーズは、すべてのプレイヤーに ネクスト・レベルの演奏環境を提供します。シンプルなWL-20/WL-20Lから エフェクター・ボードに適した WL-50、そしてプロ・レベルの機能を備えたWL-60まで多くの選択肢があります。今すぐあなたもケーブル・レスな演奏環境を実現しましょう。

Ed Lim

自身を生粋のギターオタクと呼ぶ、ローランド・オーストリアのプロダクト・マネージャー。愛猫家、写真家、そして非常勤の航空宇宙技術者など幅広い一面を持つ。