KATANA AMPには5系統まで同時使用可能なエフェクトが60種類以上も搭載されていますが、もちろん外部のエフェクターを組み合わせることも可能です。この記事では、KATANA AMPとエフェクターを併用する魅力についてご紹介します。
ペダル・プラットフォーム・アンプとは
近年、エフェクター(特に歪み系のエフェクター)と相性のよいギター・アンプは「ペダル・プラットフォーム・アンプ」と呼ばれています。アンプを中心にサウンドを作るのではなく、アンプ側ではクリーン・チャンネルを使用し、エフェクターを駆使して様々なサウンドを生み出す手法がメジャーになってきました。
ペダル・プラットフォーム・アンプは、エフェクターの組み合わせでサウンドを作り出す前の白いキャンバスと言えるでしょう。
ペダル・プラットフォーム・アンプとしてのKATANA
では、BOSSのKATANA AMPはどうでしょうか?アンプ側をクリーンにしたうえで様々なエフェクトを試してみれば、そのアンプがエフェクターとの組み合わせに適しているかが判断できます。そして、KATANA AMPは内蔵エフェクトと外部エフェクターのどちらにもよく反応するのです。このシリーズがペダル・プラットフォーム・アンプとしても使いやすい理由はいくつかあります。
- KATANA GEN 3シリーズはキャラクターの異なる6つのアンプ・タイプと、それぞれにバリエーション・タイプを備えており、エフェクターとの組み合わせ方も豊富です。
- BOSS独自のTube Logicとリアクティブ・クラスA/Bパワーアンプによって、エフェクターでゲインを上げた場合でもダイナミクスやボリュームの変化にしっかりと追従できる十分なヘッドルームを有しています。
- POWER CONTROL機能を使えば、ベストなクランクアップ・サウンドを得るために大音量を出す必要はありません。豊かなダイナミクスとレスポンスを維持したまま、環境に合わせたボリュームで演奏ができます。
上位機種はエフェクト・ループ端子を搭載しており、プリアンプより後ろにディレイやモジュレーション系のエフェクトを配置することで、サウンドをクリーンに保つことができます。
KATANAと外部エフェクターを併用してみよう
KATANA AMPに外部エフェクターを取り入れることで、あなたにとって理想のギターサウンドを生み出すための可能性がより広がります。いくつか例を挙げてみましょう。
- エフェクターをいくつも重ねてみる: 異なるエフェクターの組み合わせがどのような結果をもたらすか試してみましょう。予想外のサウンドがあなたの想像性をかきたて、新たなスタイルを確立することに繋がるかもしれません。
- 好みのエフェクターを追加する: KATANA AMPには搭載されていないタイプの、お気に入りのエフェクターをお持ちであれば、それらを外部から追加するのもよいでしょう。
- リアルタイムでのコントロール: 演奏中に操作することで印象的な効果を得られるエフェクトもあります。内蔵エフェクトは本体の操作パネルである程度の操作が可能ですが、演奏中にリバース・ディレイを掛けたい時など、もしリアルタイム・コントロールによるパフォーマンスを取り入れたい場合は外部エフェクターを使用するのも1つの選択肢です。
- 特定のサウンドを目指したいとき: 憧れのサウンド、ソロ、フレーズなどを再現したい場合、決まったエフェクターが必要になることもあるでしょう。
- 知識を増やすため: 内蔵エフェクトに限らず、様々なエフェクターを試してみることはサウンドの作り方を学ぶにあたっての近道です。自由な発想で実験して、エフェクトの新しい使い方を発見しましょう。
- 特殊なエフェクターの活用: チューナー、エクスプレッション・ペダル、ラインセレクター、ルーパーなどをKATANA AMPのエフェクト・チェインに追加することで、より独特なセットアップを生み出すことができます。
とはいえ、外部エフェクターの使用は1つの選択肢にすぎないことを覚えておいてください。KATANA AMPの大きな魅力の1つは、単体で音作りを完結させられることです。オプション品のGA-FCまたはGA-FC EX Foot Controllerを使えば、いくつもの内蔵エフェクトのON/OFFやパラメーター、メモリーの切り替えを足元で操作することができるようになります。
求めるサウンドをイメージしよう
エフェクターの世界は広大で複雑です。歪み系、空間系、モジュレーション系などある程度グループ分けすることもできますが、どのような種類のエフェクターがあり、サウンドにどう影響を与えるのかを理解しておくことは大事なことです。
「エフェクターを選ぶとき、KATANA AMPと組み合わせることでどのようなサウンドを生み出したいかを考えながら選ぶと良いでしょう」
エフェクターはそれぞれにユニークな活用法、コツ、テクニックがあります。例えば2つの歪みペダルを組み合わせてみるとどうでしょう。空間系ペダルはエフェクト・チェインの様々な場所に組み込むことができますし、セッティングによって全く異なる効果を得られるエフェクターも多く存在します。エフェクターを選ぶとき、BOSS KATANA AMPと組み合わせることでどのようなサウンドを生み出したいかをイメージすると良いでしょう。
エフェクターをKATANA AMPと接続する
エフェクターをアンプに繋げるときはさまざまな順番や組み合わせがあり、場合によってはとても個性的なサウンドを生み出すこともあります。もし基本的な接続順について知りたいときは、こちらの記事をご覧ください。
KATANA AMPには内蔵エフェクトの順番をBOSS TONE STUDIO内で選択できる機能が備わっていますが、外部エフェクターを接続したいときは、エフェクト・ループ端子を使うか、インプットの前に置くかのどちらかとなります。エフェクト・ループはプリアンプとパワーアンプの間にエフェクトを配置するための端子で、例えばディレイやリバーブのような空間系エフェクトを使用したいとき、クリーンな効果を保つことができます。
エフェクターの配置と組み合わせのコツ
エフェクターはサウンドを作り出すための道具であると同時に、インスピレーションの源泉でもあります。その組み合わせは無限の可能性を秘めていますが、いくつかコツを伝授しましょう。
- ゲインの演出: エフェクターのゲインとプリアンプのゲインをうまく組み合わせることで不必要なノイズや歪みを回避しながら最適なトーンを得ることができます。
- トーンを形作る: エフェクターのEQとKATANA AMPのEQをそれぞれ個別に調整することで、納得のいくサウンドを作りましょう。
- エフェクトを重ねる: ユニークで複雑なトーンを得るためにエフェクターを重ね掛けするのも良いでしょう。例えばオーバードライブとモジュレーションを使えば異なる質感のリード・トーンが得られます。ディレイとリバーブを重ねることで幻想的なサウンドを得ることもできます。
- プリセットに保存する: BOSS TONE STUDIOを使えば好みのアンプ・タイプとエフェクトの組み合わせを保存でき、いつでも呼び出すことができます。エフェクトを試すとき、基本となるトーンを保存しておきたいときなどに役に立つでしょう。
KATANA AMPをパワーアンプとして使う
KATANAがパワーアンプへと変身することはご存じでしょうか?インプットの代わりにPOWER AMP IN端子に接続した場合、プリアンプ回路をバイパスするため、KATANAをパワード・スピーカーとして活用できます。もしプリアンプエフェクターやマルチエフェクターをお持ちであれば、ぜひ活用してください。
特にBOSS ME-90やGX-100、GT-1000等のマルチエフェクターには、KATANA AMPのPOWER AMP IN端子と組み合わせるための専用の設定も搭載されています。
「インプットの代わりにPOWER AMP IN端子に接続した場合、プリアンプ回路をバイパスするため、KATANAをパワード・スピーカーとして活用できます」
エフェクターの世界へ飛び込もう
エフェクターの組み合わせには、あなたならではのユニークなサウンドを生み出す無限の可能性があります。
あなたが既に熱狂的なエフェクター使いでも、あるいはエフェクターの世界に飛び込み始めたばかりの方でも、ぜひKATANA AMPとエフェクターの組み合わせを体験し、ギタリストとしての創造性を高めるために役立ててください。
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