シンセ・ペダルを活用したクリエイティブなギターサウンド5選
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シンセ・ペダルを活用したクリエイティブなギターサウンド5選

幅広いシンセ・サウンドが手に入るエフェクターとして人気のSY-1。このパワフルなシンセ・ペダルを使いこなし、最高の表現力を身につけましょう。

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BOSS SY-1は様々な用途で使える、汎用性の高いエフェクターのひとつです。先鋭的なサウンドを作りたい創造力に溢れたギタリストやベーシストにとって、このペダルのボイシングの幅広さは大変魅力的です。BOSSはシンセ・ベースのギター・エフェクトで長い歴史を誇っており、既成概念に囚われない新しいサウンドをデザインしてきました。SY-1は、どんなギタリストのセットアップにも簡単に組み込めます。このパワフルなペダルで、最大限の表現力を身につけましょう。

シンセ・ペダルの歴史

ギター用のシンセ・エフェクトは、ギター・エフェクターの黎明期から人気を博してきました。ギターをシンセサイザーに変えるというコンセプトは、とても複雑です。70年代にそれを謳った発明品が数多く登場しましたが、大半がファズの進化系エフェクトに留まってしまいます。そして最初に一歩踏み出したのが、Rolandでした。同社が開発したピッチと電圧の変換技術は、1977年に発売したシンセ・エフェクトを内蔵したユニークな楽器、GR-500でギター・シンセサイザーに革命をもたらした。

1986年にRolandはGK-1を発表し、さらなるギター・シンセサイザーの拡張に乗り出します。このディバイデッド・ピックアップは、ギターに後付けでき、Rolandのギター・シンセサイザー・プロセッサーと組み合わせて使うことができました。しかし、複雑なポリフォニック・エフェクトを作るには、専用の機材やギターの改造が必要です。

「SY-1は、使い慣れたコンパクト・エフェクターの筐体にシンプルなロータリー・コントロール・ノブを搭載し、ギタリストでも簡単に操作することができます」

SYシリーズ・エフェクトにより、ギターとペダルで個性的なシンセ、ベース、オルガンの豊富なエフェクトを体験できるようになりました。SY-1は、使い慣れたコンパクト・エフェクターの筐体にシンプルなロータリー・コントロール・ノブを搭載し、ギタリストでも簡単に操作することができます。

シンセ・ペダルを使う

BOSS SY-1は、小さな筐体でありながら膨大なシンセ・エフェクトを搭載しています。8つのエフェクト・タイプ各々に11のバリエーションが備わり、121のユニークな音色が用意されています。

幅広いシンセ・ボイシングに加え、SY-1にはエフェクト・ループも搭載されているので、1台または複数のペダルをSY-1と並列に混ぜることも可能です。例えば、ループ内でドライブ・ペダルを配置し、その合成出力をモジュレーション、ディレイ、リバーブ・ペダルに送って処理することができます。センドは直接出力としても機能するため、シンセとギターの音を別々の出力先に指定することも可能です。

外部エクスプレッション入力により、SY-1をさらに拡張することができます。タップテンポ用のフットスイッチや、タップテンポとオクターブ・シフト・エフェクト用のFS-7のようなデュアルフットスイッチを接続できます。また、エクスプレッション・ペダルを接続して、連続的なTONE/RATEのコントロールやトーン・スイープを簡単に行うことができます。

シンセ・ペダルを最大限に活用する

シンセの伴奏を別出力へ

SY-1はギターをシンセサイザー、ベース・シンセ、オルガン、シーケンサーに生まれ変わらせる素晴らしいツールです。しかし、ギター本来の音を残してSY-1を伴奏として使用したい場合はどうしたらいいでしょうか。そこで、DIRECT LEVELノブとEFFECT LEVELノブのバランスを、ギターのクリーン信号に合わせます。それでも、SY-1のクリアで鮮明なシンセ・トーンに影響を与えることなく、クリーン・ギター・シグナルに他のエフェクトを加えたいと思うかもしれません。

この分離を実現するには、SY-1の内蔵エフェクト・ループを利用して、エフェクト信号とクリーン信号を異なる出力に送ります。そしてOUTPUT端子からの出力を1台のアンプ、DI、PAなどに接続します。次に、センド出力をペダルボードの残りの部分に送り、最後にギター・アンプに送りましょう。

「SY-1シンセの伴奏は、目に見えないバンド・メンバー」

これで、2つのトーンがクリアで正確に分離されます。SY-1シンセの伴奏は、目に見えないバンド・メンバーです。ギターの音かシンセの音のどちらかを選ぶことなく、リフやメロディの進行を厚くすることができます。

ベース用オクターブ・フィルターのエフェクト

ギターと同様にベースもSY-1と相性が良いです。ギター・モードとベース・モードは、ペダル背面のスイッチで簡単に切り替えられます。ベース・モードでは、SY-1はオクターブ、ファズ、フィルター・ペダルとして優れた効果を発揮します。EXP/CTL出力にエクスプレッション・ペダルを追加すれば、さらに効果抜群です。

LEADプリセットを選択し、EFFECTノブとDIRECTノブを混ぜて、クリーンなベース信号を優先します。次にエクスプレッション・ペダルをワウやマニュアル・フィルターのように使い、カットオフを開いて演奏します。すると、ファンキーでアグレッシブなファズ・ワウ・タイプの音色になり、ベースラインを厚くするオクターブ・アップが完成します。

「ベース・モードでは、SY-1はオクターブ、ファズ、フィルター・ペダルとして優れた効果を発揮します」

シーケンサー

他のシンセ・ペダルとSY-1の大きな違いは、オンボード・シーケンサーです。この機能により、プレイヤーはギターを使ってピッチを設定し、複雑なアルペジオ・リズムを変換することができます。シーケンサー・モードには、いくつかのリズムとバリエーションが含まれています。演奏者はTEMPO、RATE/DEPTHを調整し、有機的なギター信号とのバランスをとって重ねることができます。

ベース・シンセ・ライン

ソロ演奏者やベース奏者のいないバンドにとって、SY-1のシンセの音色が加わったベースは、音楽の強力な創造源となります。ベース・シンセの音色は11種類あり、全てシェイプや調整をできます。

SY-1 BASSタイプはトリガー・エンベロープとオクターブ、ピッチ・エフェクトを備えています。どんな曲でも、ギターを太くサブ・ベースの聞いた重い音に仕上げることが可能です。

アンビエント・オルガン

SY-1はクラシック・ロック、ブルース、ジャズなど、幅広いジャンルの音と相性が良いです。Rhodes系のクラシックなスタイルからハモンドオルガン系まで、11種類の個性的なオルガン・ボイシングが用意されています。高度なポリフォニック・レスポンスにより、伝統的な伴奏に最適なオルガンのようなコードを作成できます。

「ギター用シンセ・エフェクトとして、世界でも稀な多機能性を兼ね備えたSY-1。繊細な伴奏はもちろん、ギターをシンセのような楽器に変化させます」

他にはない多用途性

ギター用シンセ・エフェクトとして、世界でも稀な多機能性を兼ね備えたSY-1。繊細な伴奏はもちろん、ギターをシンセのような楽器に変えることもできます。また内蔵エフェクト・ループの追加により、様々なエフェクトとの組み合わせが可能になり、音色の選択肢をさらに広げてくれる画期的なエフェクターです。

Joe Branton

JoeはポッドキャストGuitar NerdsのMCを務め、10年間に渡って毎週放送を続けてる世界で最も配信を行っているギタリストの一人です。