洗練されたユーザー・フレンドリーなデザインの中に、膨大なサウンドと最先端の機能を備えたVG-800 V-Guitar Processorは、ギターとベースの演奏に革命を起こします。スタジオでもステージでもその魅力を発揮し、革新的な音響の可能性を探求。また、オルタネート・チューニングを自在にカスタマイズし、豊かな音色のレイヤーを容易に重ねることができます。シリアルGKインターフェースを採用するこの次世代のV-Guitar Processorは、比類なき柔軟性と表現力を実現しました。今回の記事では、これらの革新的な機能について詳しく説明します。
常識を超える表現力
コンパクトなサイズと直感的な操作性にもかかわらず、VG-800 V-Guitar Processorには、単なるギター、エフェクト、アンプのモデリングを超えた複数の機能が含まれています。これらの機能を最大限に活用するためには、BOSSウェブサイトからBOSS TONE STUDIO for VG-800(macOSまたはWindows)を無料でダウンロードしてください。
BOSS TONE STUDIO for VG-800は、パッチ編集と管理を効率化し、VG-800の高度な機能に素早くアクセスできるようにします。また、ユーザー同士でパッチの交換や、サードパーティ製のインパルス・レスポンス(IR)を取り込むことも可能です。
VG-800本体をGUITAR MODEとBASS MODEに切り替えることができます。そのため、GKシリーズのディバイデッド・ピックアップ(GK-5/GK-5BシリアルGKデジタル・インターフェース、またはBOSS GKC-AD GK Converterを介した従来の13ピン・アナログ・タイプ)を搭載したギターやベースを持っていれば、それぞれに適した機能や設定を利用することができます。
「BOSS TONE STUDIO for VG-800は、パッチ編集と管理を効率化し、VG-800の高度な機能に素早くアクセスできるようにします」
柔軟な切り替え
VG-800は、異なるGKシリーズのディバイデッド・ピックアップ(GK-5、GK-3、GK-2Aなど)やGK対応ギターの設定を保存できるため、本体を一旦リセットせずに楽器を簡単に切り替えることができます。ユーザー自身で取り付け可能なGK-5やGK-5Bのほか、6~7弦ギター、4~6弦ベースに対応した、高度なカスタマイズが可能なコントロール付き内蔵GK5-KIT※も用意されています。こうしたキットの取り付けに関しては、BOSSとパートナーシップを結んだブランド、販売店までお問い合わせください。
※GK5-KITシリーズの国内における単品販売の予定はございません。
新しいDUAL GUITARおよびDUAL BASS機能を使えば、通常では不可能な楽器の組み合わせを作ることができます。この機能によって、異なる楽器サウンドの2つのチェーンをさまざまな創造的な方法で同時に活用することができます。
革新的チューニング
特定の弦ごとに異なる設定を割り当てることができます。たとえば、上3弦をクリーンなアコースティック・ギター、下3弦をオーバードライブされたロック・ギターに設定することが可能です。あるいは、指板上の特定の範囲ごとに音色を切り替えるように設定することもでき、指定したポジションに到達するとサウンドが別のモデルに変化します。これは同じギター・モデル内でピックアップ・セッティングを変えたようなわずかな変化はもちろん、全く異なる音色への切り替えも可能です。
さらに、フレットの範囲を2つのサウンドごとに独立して設定できるため、音域を重ねて構成することも可能で、ネックを上下することで異なる音色バリエーションを行き来できます。
「特定の弦ごとに異なる設定を割り当てることができます。たとえば、上3弦をクリーンなアコースティック・ギター、下3弦をオーバードライブされたロック・ギターに設定することが可能です」
BOSS V-Guitar Systemが特に優れている点のひとつは、各弦に異なるピッチ・シフトを適用することで、スイッチひとつで遅延のないオルタネート・チューニングを実現できることです。VG-800ではピッチ・シフト・アルゴリズムが非常に滑らかで自然なサウンドを生み出します。バリトン・チューニングまで全体を下げたり、きらびやかなナッシュビル・チューニングに切り替えたり、独自のオープン・コード・チューニングを設定することも容易です。
さらにバーチャル・カポを使えば、物理的なカポを使用せずに別のキーで演奏できます。これにより、細い弦にカポを使ったときに起こるチューニングの問題を避けられるだけでなく、カポの構造がフィンガリングの動きを妨げないため、非常に自由度が高くなります。
ピッチ・シフトの滑らかさは、プリセットのB-BENDERでよくわかります。トップ・パネルのCTL 1スイッチを押すと、ギターのB弦に全音のピッチ・グライドがかかり、ペダル・スティールを模倣します。
音色とコントロールの幅
リア・パネルの追加コントロール入力(CTL 2, 3/EXP 1)と左サイド・パネルのCTL 4,5/EXP 2によって、さらなるリアルタイムのパラメーター切り替えやペダル・コントロールが可能です。リアパネルのGK IN/OUT端子を使用すれば、対応するデバイスをリンクさせ、同時に演奏できます。例えば、GM-800 Guitar Synthesizerからのシンセ・トーンと、VG-800のモデリング・ギター・サウンドを重ねることが可能です。
VG-800は従来のエレクトリック/アコースティック・ギター、シタール、バンジョーのモデリングを超え、伝説的なRoland GR-300 Polyphonic Guitar Synthesizerを含むシンセサイザー風の音色を生成できます。さらに、フレットレス・ギター、弓奏のようなVIO GUITAR/BASS、その他リードやパッド系のサウンド(フィルター・スウィープやエンベロープ・シェイピングを伴うもの)も実現します。これらすべてのサウンドは最先端のDSPを用い、ギター弦の信号から直接生成されるため、遅延は一切発生しません。したがって、演奏や奏法がそのまま反映され、非常に自然かつ表現力豊かなサウンドになります。
「VG-800は従来のエレクトリック/アコースティック・ギター、シタール、バンジョーのモデリングを超え、伝説的なRoland GR-300 Polyphonic Guitar Synthesizerを含むシンセサイザー風の音色を生成できます」
録音を行うミュージシャンにとって特に便利なのが、VG-800のGuitar-to-MIDIおよびBass-to-MIDI機能です。これらのPitch-to-MIDI信号は左サイド・パネルにあるUSB-C®およびTRS MIDI端子から出力され、VG-800の機能と組み合わせて使用することができます。
ハードウェアを駆動する場合、BOSSはBMIDI-5-35またはBMIDI-1-35ケーブル(3.5mm TRS to 5-pin DIN)の使用を推奨しています。DAWと使用する場合は、VG-800をUSBで直接接続してソフトウェア音源を演奏でき、追加のインターフェイスは不要です。
レコーディング性能とエフェクト
VG-800の高度なPitch-to-MIDIトラッキング・システムは、最新のBOSSギター・シンセサイザー(GM-800など)にも採用されているもので、素早く正確な動作を実現します。USB経由で使用する場合、VG-800は同時に録音と再生のためのオーディオ・インターフェイスとしても機能し、ヘッドホン出力も備えています。DAW上でオーディオ・トラックを選択すればVG-800のサウンドを聴くことができ、ソフトウェア音源トラックを選べば、設定を変えることなくギターから直接演奏できます。
さらに、GKディバイデッド・ピックアップの出力をDAWに直接録音し、弦ごとにオーディオを分離して扱うことも可能です。これにより、録音後にVG-800を使ってリプロセッシングやリアンプを行い、音色を変更することができます。
「定番のディレイ、リバーブ、モジュレーションに加えて、人気の高いBOSS Slow Gear、リズミカルなSlicer、クラシックなRotaryなど、さらに多彩なエフェクトが用意されています」
最後に、VG-800が搭載する多彩なエフェクトに触れないわけにはいかないでしょう。BOSSのクラシックであるBD-2 Blues DriverやDS-1 Distortionの再現を含む数多くのディストーション・エフェクト。さらに定番のディレイ、リバーブ、モジュレーションに加えて、人気の高いBOSS Slow Gear、リズミカルなSlicer、クラシックなRotaryなど、さらに多彩なエフェクトが用意されています。
膨大なサウンドのコレクションを備えたVG-800は、まるで空想上のギター・ショップのすべてを1台のペダル・ボードに詰め込んだかのようなアイテムです。





