Katana Bass amp and bass

ベース・アンプのさらなる活用法

この記事では、レコーディング/ライブ/自宅練習それぞれの用途に合ったベース・アンプの選び方を伝授します。そして、KATANA BASS AMPがそのすべての要件を満たしていることをご紹介します。

1 min read

ベース・アンプの使い方は様々ですが、レコーディング/ライブ/自宅練習の全てに対応できてこそ最高のアンプと言えるでしょう。多様なライブ会場からレコーディング・スタジオまで、プレイヤーにはあらゆる状況を乗り切ることができるアンプが必要です。ここではベース・アンプの活用法と、そのそれぞれのシチュエーションにおいて必要な機能を見ていきましょう。そして、それらすべての要件を満たしたアンプとしてKATANA BASS AMPをご紹介します。

ライブでの活用

まずは最も一般的な用途である、ライブでの活用について考えてみましょう。このとき、アンプに搭載されていると役立つ機能とはなんでしょうか?いくつかリストアップしてみました。

  • クラスAB設計のパワーアンプ
  • バランス出力のXLR OUT
  • ブレンド機能
  • 信頼性

Katana Bass and bass

クラスAB設計のパワーアンプ

元々クラスA回路設計は真空管アンプのために発案されました。音色面でのメリットはあるものの発熱が激しく、電源効率に難があり稼働に多くの電力を必要とするため、安定性に欠けるものでした。それを踏まえて生まれたクラスBアンプは、より少ない電力で動くよう改善されています。

クラスAとクラスBの利点を併せ持ったものがクラスABアンプです。クラスAよりも高効率で、クラスBよりも歪みが少なく、演奏のダイナミクスにしっかりと追随します。

なお、近年のソリッドステート・アンプの多くはクラスD設計を採用しています。クラスDアンプは大出力でも安定した信号を得られますが、クリップしたときのサウンドが音楽的ではありません。加えて、クラスDアンプは高出力でも期待ほどの音量が出ないことが多く、単純なワット数ではAB級とD級の音量差は比較が難しくなっています。

「クラスABアンプはクラスAとクラスBの利点を併せ持ち、演奏のダイナミクスにしっかりと追随します」

ライブにおけるクラスABアンプの利点

ベース・プレイヤーがクラスDアンプに求めるものは出力だけでありません。演奏による細かなダイナミクスの差がそのまま反映されることも重要です。残念ながら、クラスDアンプはクラスABアンプに比べるとダイナミック・レンジが狭いと言えるでしょう。

KATANA BASS AMPは豊かで温かみのあるサウンドを実現する、アナログ・クラスAB設計のパワーアンプを搭載しており、演奏のダイナミクスに細やかに反応し、かつ音量面でもハイパワーなクラスDアンプに匹敵する、ライブに最適なアンプです。クラスDアンプの安定性と音量に加えて、豊かな音色とフィーリングを併せ持ちます。

バランス出力のXLR OUT

ライブ環境において、バランス出力を持つメリットは計り知れません。もしベース・アンプがXLRタイプのバランス出力を搭載していれば、XLR/マイクケーブルでアンプとPAを繋ぐことで、ベースの信号を直接ミキサーに送ることができるのです。

DIRECT/PRE/POSTの設定により、PAに対してイコライザーを通した音を入れるか、通す前の音を入れるかを選ぶことができます。DIRECTを選択すれば、アンプ内のDIセクションのみ経由してPAに信号が入ります。PREを選択すればイコライザーを通さない音が、POSTを選択すればイコライザーを通した後の音がPAに入ります。(注:PREを選択した場合はDIセクションに加えてコンプレッサーも経由します)つまり、DIRECTまたはPREを選択した場合は、アンプで音を変化させた場合でもサウンド・エンジニアが受ける音に影響はありません。

KATANA BASS AMPは上記3種を切り替えられるバランス出力のXLR OUT端子を搭載。マイクで音を拾う場合にどうしても発生するサウンドの変化を気にせず信号をPAに送ることが可能で、エフェクトを掛けた場合でも重低音のパンチ感を保つことができます。なお、BOSS TONE STUDIOを利用して、ドライ音にローパス・フィルターを、ウェット音にハイパス・フィルターを少しずつ掛けることで、より本格的なサウンドを得ることができます。

BOSS Tone Central 941x431

ブレンド機能

ライブ演奏において、サウンド・エンジニアは観客用スピーカーとステージ用モニターの2か所に音を送っていますが、できるだけベースの素の音をミックスすることを好みます。ブレンド機能はベースの原音とエフェクト音を混ぜる機能で、エフェクトをかけた状態でもピュアでパンチ感のあるサウンドを保つために使われます。

もちろんKATANA BASS AMPはこの機能も搭載しており、原音の魅力を保ちつつエフェクトを掛けることが容易になります。

Katana Bass Blend, Photo Courtesy of the Author
Photo Courtesy of the Author

「KATANA BASS AMPはプレイヤーに安心感をもたらし、本来のパフォーマンスを引き出すことができるアンプなのです」

信頼性

誰しも自分のアンプにがっかりしたくはないものですが、KATANA BASS AMPは高い信頼性も利点の一つです。

KATANA BASS AMPはステージでの演奏に適したアナログのクラスAB設計により、真空管アンプの有機的なレスポンスやフィーリングから、タイトでモダンなサウンドまで、それぞれのモードに最適にチューニングされたリアクティブ・ドライブ回路によって実現すると同時に、ソリッドステート・アンプの信頼性も兼ね備えています。内蔵エフェクトとシグナル・チェインの信頼性も特筆すべき点です。KATANAベース内には豊富なエフェクトが内蔵されており、最大4つまで同時使用可能、かつGA-FCフットスイッチを利用することでそれらのON/OFFを切り替えることができます。

このセッティングは、ベース用のケーブル・アンプとGA-FCを接続するステレオケーブル、DIに繋げるXLRケーブルのたった3本で実現可能です。KATANA BASS AMPはプレイヤーに安心感をもたらし、本来のパフォーマンスを引き出すことができるアンプなのです。

GA-FC Footswitch, Photo Courtesy of the Author
Photo Courtesy of the Author

自宅での練習

自宅でベースを楽しむためには、相応の音量に調整できるベース・アンプが必要です。KATANA BASS AMPの自宅練習に役立つ機能としては、以下のものがあります。

  • パワー・コントロールによる出力変更
  • ヘッドフォン出力
  • Bluetooth接続(別売のBT-DUALと組み合わせて)
  • AUX IN端子
ヘッドフォン出力

KATANA BASS AMPにはヘッドフォン出力端子が搭載されており、周囲を気にすることなく演奏が楽しめます。マイキングをシミュレートする機能のおかげで、ヘッドフォンでもマイク録りのニュアンスを堪能することができます。

Bluetooth機能

KATANA BASS AMPは、別売のBT-DUALアダプターを取り付けることで、Bluetooth機能を追加することができ、スマートフォンやタブレットで流した音楽に合わせてセッションができます。さらにiOS/AndroidのスマートフォンやタブレットでBOSS TONE STUDIOをダウンロードすることで、ワイヤレスで音色のエディットを行うことも可能です。

Katana Bass, Photo Courtesy of the Artist
Photo Courtesy of the Author
パワー・コントロールによる出力変更

KATANA-110 BASSKATANA-210 BASS には便利なパワー・コントロール機能が搭載されており、とりわけヴィンテージ・アンプ系の音色と組み合わせたときに有用です。KATANA BASS AMPはクランクアップしたクラシックな真空管アンプの、有機的な音色と自然な歪みを再現する豊かなサウンドを搭載しています。

自宅で最大出力110WのKATANA-110 BASSと最大出力300WのKATANA-210 BASSを大音量で鳴らすことは想像がつかないでしょうが、幸いにして真空管アンプのフィーリングを楽しむためにKATANA BASSをクランクアップさせる必要はありません。ただパワー・コントロールを1Wに設定するだけで寝室でも使える出力に調整され、かつ飽和状態になった真空管アンプのダイナミクスとニュアンスは維持されます。まるでアリーナで演奏しているような感覚が、自宅で楽しめるのです。

「KATANA BASS AMPはクランクアップしたクラシックな真空管アンプの、有機的な音色と自然な歪みを再現する豊かなサウンドを搭載しています」

AUX IN端子

AUX端子は、音楽プレイヤーを接続してデモ音源や好きな曲と合わせて演奏する際に便利な機能です。技術を磨き、ベーシストのレジェンドたちから学ぶためには最適な手法です。

Katana Bass and Mac

レコーディングへの応用

良いレコーディングのために1週間もスタジオを借りる時代は終わりました。適切なアンプを使用すれば、スタジオ・クオリティのレコーディングを簡単に実現できます。注目すべき機能は以下の通りです。

・USBを含む多彩な出力端子
・マイク・シミュレート機能付きのライン出力

USBを含む多彩な出力端子

マイクを使わずデモ演奏の録音を済ませたい宅録派には、出力端子が必要です。Roland RUBIXシリーズのようなオーディオ・インターフェースと接続する場合は、アンプのLINE OUTから標準ケーブルで接続しましょう。もしオーディオ・インターフェースを持っていないのであれば、USBポートからPCに直接繋ぐのが良いでしょう。

オーディオ・インターフェースをわざわざ購入しなくてもUSB接続することで、直接PCにレコーディング可能で、さらにBOSS TONE CENTRALから即戦力のパッチをダウンロードしてアンプに流し込むこともできます。

マイク・シミュレート機能付きのライン出力

ライン出力によるレコーディングの欠点は、インターフェース側の音質に依存してしまうことです。マイキングをしない録音は、部屋の広さやマイクとキャビネットの距離によって得られるはずの微細なニュアンスが失われます。KATANA BASSは「AIR FEEL」機能によってこれらの問題を解決しました。

BOSS Tone Central 941x604

BOSS TONE STUDIOで設定できるAIR FEEL機能は、LINE OUT/PHONES/USB OUTからの出力に対して働き、マイクとキャビネットの距離を3段階からシミュレートします。

  • REC:レコーディング用としてルームマイクをシミュレート
  • LIVE:ライブ用としてクローズマイクをシミュレート
  • BLEND:どちらの用途でも使える、上記を足し合わせたサウンド
Katana Bass panel

コンプレッサー

ベースサウンドにおけるコンプレッサーの利点については別記事「ベース・アンプ・ガイド – サウンド・メイキングの基本」「ベース用エフェクトの接続順ガイド」 で述べた通りですが、レコーディングにおいても活躍します。どの音程や弦においても音の粒をそろえることで、デッド・ポイントを改善します。

ヴィンテージ・ベースで、フロント・ピックアップが拾いづらい低音をはっきりさせたい場合は特に有効です。KATANA BASS AMPの内蔵コンプレッサーはあらゆる演奏スタイルに対応できるよう、BOSS Comp、Hi-band、Light、D-Comp、Orange、Fat、Mildの7種を搭載。スタジオ中のコンプレッサーが手元にあるような感覚を味わえます。

「コンプレッサーは全ての弦と音程における音の粒を揃えることで、デッド・ポイントを改善します」

Katana Bass amps

あらゆる状況に対応するベース・アンプ

つまるところ、ベーシストには様々な用途に対応できるアンプが必要なのです。自宅で子供にベースを教えるときでも、大きな会場のフェスでヘッドライナーを務めるときでも、どのようなシチュエーションにおいてもKATANA BASS AMPは理想的と言えるでしょう。

初心者に対しても経験豊かなバンドのベテラン奏者に対しても、KATANA BASS AMPはあらゆる欲求を満たします。継続的にアップデートされる音色ライブラリ、信頼性の高い設計、シンプルな操作性を兼ね備えており、堅牢なBOSSコンパクト・エフェクターと同様に、KATANA-110 BASS/KATANA-210 BASSは頼れるパートナーとなってくれるでしょう。

Lee Glynn

フリーランスのコンテンツ ライター及びコピーライター。YouTube やコンテンツ マーケティング 活動も行う。 作品は、Professional Music Technology などに掲載。