Andre Cholmondeleyは、V-Guitarとギター・シンセサイザーの世界を切り開く存在です。RolandやBOSSの技術を数十年にわたり極め、創造的かつ技術的な両面で真の達人となりました。そして、ロンドンのバービカン・ホールで行われたPat Methenyの魅惑的なMoonDial/Dream Boxワールド・ツアー初日(2夜連続・完売公演)のあと、彼に話を聞くことができました。これまでの並外れた音楽人生と輝かしいキャリアを通して得た、貴重な洞察とアドバイスを語ってくれました。
情熱から職業へ
Cholmondeleyは、Adrian Belew、Al Di Meola、Steve Howe、Greg Lake、David Tornなどのギター界のレジェンドたちとも仕事をしてきました。作曲家・演奏者として、オリジナル曲やカバー曲への革新的なアプローチで一線を画しています。1990年代にはFrank Zappaのトリビュート・バンドを結成し、多くのZappa関係者と共演しました。トリビュートへの情熱はさらに、David Bowieのトリビュート・グループへの参加にもつながり、V-Guitarとギター・シンセの技術を駆使して、故Bowieの象徴的なアルバムの音を再現しました。
Cholmondeleyの挑戦は演奏にとどまらず、ツアー運営やマネジメント、ギター・テックの仕事もあっという間に習得していきました。また、Frank ZappaのMothers of Inventionの元メンバーによるバンド、The Grandmothersのツアー・マネージャーも務め、信頼を築いていきます。やがて、ジャズ・フュージョンの伝説であるAl Di Meolaのギター・テックとなり、並行して自身の創作プロジェクトにも取り組み、音楽史上屈指のギタリストたちと肩を並べる評価を得ることになりました。
音楽のキャリアはどこから始まりましたか?
私は18歳でギターを始めました。人によっては遅い方かもしれませんが、5〜6年後にはバンドでライブをするようになりました。90年代にはZappaのトリビュート・バンド、Project/Objectを結成しました。このバンドは多くのZappa関係者を引退から呼び戻したことを誇りに思っています。Napoleon Murphy Brock、Denny Walley、Ike Willis、Don Preston、Ray White、Ed Mann、Tom Fowlerなどです。
私は12人以上のZappa出身メンバーとギターでツアーを回り、その経験からツアーの組織や運営を学びました。とても貴重で、大変な経験でした。2000年には、元Mothers of Inventionのメンバーが結成したThe Grandmothersというバンドにサポートとして参加しました。自分のバンドで組織運営に慣れていたので、自然とプロの現場でもそうした役割を担うようになりました。
ZappaとBowieに立ち返る
ミュージシャンとして、V-Guitarやギター・シンセをライブでどう活用していますか?
私はDavid Bowieのトリビュート・バンド「Wham Bam Bowie Band」 で演奏し、「Celebrating David Bowie」ではテック兼ツアー・マネージャーも務めました。機材はRolandのGR-55 Guitar SynthesizerやVG-99 V-Guitar System、通常のシンセとMainStageを使っています。Bowieのレコードのあらゆるギター・サウンドを再現できるだけでなく、メロトロンやストリングス、効果音なども演奏可能です。GR-55は12弦やアコースティック・ギターのモデリングが素晴らしく、多彩なアンプ・モデリングも備えていて最高でした。VG-99のMIDI出力でTriton Rackシンセを駆動しています。


ZappaやBowieの録音の音を再現するのは大変では?
誰かの曲をカバーする行為は、1950年代のジャズ・ミュージシャンまでさかのぼる、音楽の長い伝統だと言えます。Frank ZappaやDavid Bowieのショーは難しい部分もありますが、ミュージシャンとして非常にやりがいがあります。私は常にオリジナル曲も制作してきました。商業的ではなく、奇妙だと言われることもありますが、フォーク・ポップやレゲエ、ファンク、ヘヴィメタルまで幅広く取り組んできました。
音の芸術
また、40年以上にわたり電子音楽も制作しています。1983年からシンセサイザーとテープを使った音楽制作を始めました。Rutgers大学でmusique concrèteやテープ編集のクラスも受講し、これは音楽人生の中で常に根底にあるテーマでした。特にここ10年ほどは電子音楽に注力しています。
「We Are Ants to Them」というプロジェクトなんですが、ギター機材を使ったり使わなかったりしながら、どこでもソロで電子音楽を作れます。ツアーや仕事が多いためバンドに所属するのは難しいですが。
V-Guitarを録音に使っていますか?
はい。自分では、V-Guitarを電子音楽にとても自然に混ぜられていると思っています。今もVG-99を使っており、セットアップの重要な一部です。Rolandがこれまでに発売した機材の中でも、最高の名機のひとつだと思っています。そして、BOSSがVG-800 V-Guitar ProcessorでV-Guitarの流れを引き継いでいることが、本当に嬉しいです。
巨匠から学ぶ
あなたの最初のプロのギター・テックの仕事は何でしたか?
2006年にAl Di Meolaの仕事を始めました。彼は伝説的な存在で、とても完璧主義な人。そんな彼の現場に関われたのは、本当にラッキーでした。Al Di Meolaの求めるレベルはとても高く、彼と1年間世界を回るのは大変でしたが、その分たくさんのことを学べました。
Al Di Meolaで経験を積んだ後、ギター・テックとしての次のステップは何でしたか?
Al Di Meolaの仕事からAdrian Belewの現場へ移りました。80年代にファンとしてAdrianと初めて出会いました。数年後、ドイツのザッパネイル・フェスティバルで再会し、当時彼のバンドにいた数人の知り合いもいました。「今はテックをしていて、ツアーのバンド管理もしているから、もし必要なら声をかけてほしい」と伝え、連絡先を交換しました。残念ながら数ヶ月後に彼の長年のテックが亡くなり、一週間だけ代わりに入るよう電話がありましたが、それ以来ずっとAdrian Belewの仕事を続けています。
Al Di MeolaやAdrian Belewとの仕事で、技術的な知識はどう深まりましたか?
Al Di MeolaやAdrian Belewと仕事をする中で、RolandのV-Guitarやギター・シンセ関連の機材への理解と愛情が一層深まりました。Al Di MeolaはVG-88 V-Guitar Systemを使っていて、彼の仕事を通して、まるでV-Guitarの集中講座を受けているような感覚でした。そのときに、V-Guitarのすごさを実感しました。彼はクラシック・ギターとVG-88を組み合わせて使っていました。
V-Guitarにおける発見
Adrian BelewのV-Guitarとギター・シンセへのアプローチについて教えてください。
Adrian Belewとの仕事はまた別の経験でした。彼はParker Flyギターを使っていました。当時はRolandのGRシリーズのギター・シンセを使っていたのですが、2007年にVG-99 V-Guitar Systemが登場したとき、すかさず彼に連絡しました。彼はそれ以前にVG-8やVG-88も使っていたことがありましたが、「たしかにクールだけど、自分にはちょっと合わなかったんだ」と言って使う機会がありませんでした。しかし、VG-99を知ったとき、すぐに夢中になりました。VG-99は彼の音楽に欠かせない重要な存在です。

Adrian Belewは今でもVG-99を使っていますか?
Adrianは今でもVG-99を気に入っていますが、現在はBOSS GP-10 Guitar Processorに移行しています。GP-10はVG-99と似た機能を持っていて、彼はピッチ系の機能やモデリング機能をとても気に入っています。また、これによってオルタネート・チューニングにもアクセスできるようになりました。そして、VG-99を使ったPITCH TO MIDI変換では、トラッキング(追従性)が非常に優れていました。
V-GuitarはAdrian Belewの創作活動にどのような影響を与えましたか?
Adrian Belewには『e』という名作アルバムがあります。彼はこの作品をオランダのMetropole Orchestraと共にライブで演奏しました。Metropole Orchestraは現代アーティストとよく共演しており、過去にはGeorge DukeやSteve Vaiとも共演しています。彼らのアレンジャーであるTom Trappは私の友人で、私は彼とAdrian Belewを引き合わせ、結果として『e』が生まれました。
Adrianが『e』を制作していたのは、彼がツアーで移動中のときでした。これは非常に大規模な作品で、数年かけて完成しました。この素晴らしいコンポジションは、V-Guitarがなければ実現できなかったでしょう。曲中には通常のギター・チューニング、VG-99のオルタネート・チューニング、そしてさらにもう一層の特殊なチューニングやサウンドが重ねられているパートがあります。従来の機材ではそれは不可能でした。そうしたギター・パートは、VG-99の存在によって生まれたのです。

また、ループ機能も『e』の制作において重要な役割を果たしました。彼はオルタネート・チューニングされたギター・パートをループさせて重ねることができ、結果として壮大でオーケストラのような音楽が生まれました。
私が使っているのは、13ピンのアナログGK-3ピックアップが最初から付いているGK対応のStratocasterで、それをBOSS GM-800と組み合わせています。GM-800は本来、最新のデジタルのGK-5 Divided Pickupを使用しますが、私はBOSS GKC-ADというアナログからデジタルに変換する機器を使っていて、すべて連携しています。GM-800は非常にコンパクトで持ち運びやすく、プログラミングや柔軟性の面でも非常に優れています。Adrianは最終的にSY-1000のほうを気に入りましたが、ツアーには1980年代初頭の古いGR-300を持ち出していました。
Adrian BelewはRoland JC-120 Jazz Chorusアンプの大ファンでもあるんですね。
私自身もこれまでにJC-120を何台か持っていましたが、あのアンプの音は唯一無二です。AdrianがBEATツアーのために機材を組んでいたとき、彼はいくつか別のアンプも試しましたが、最終的には「King Crimsonのあのサウンドを出せるのはこれだけだ」と言って、倉庫からJC-120を2台引っ張り出してきました。あのコーラス・サウンドは本当に独特です。JC-120の設計は無敵です。
BOSSアンプは使ったことがありますか?
BOSSのCubeアンプを1台持っていますが、あれも素晴らしいですね。Pat MethenyはワイヤレスのKATANA-AIRアンプをバックステージやツアー先で使っていて、毎日使っているそうです。彼もすごく気に入っています。

音楽のムーブメント
Pat Methenyとの仕事はいつ始まりましたか?
パンデミック前まではYesと一緒に仕事をしていて、2021年にPat Methenyとやりとりをするようになりました。自分が長年敬愛してきた、アート・ロック、ジャズ、フュージョン、ブルース、プログレの礎を築いたような人たちと仕事ができたのは、本当に光栄なことです。

Steve Howeとの技術的な仕事について教えてください。
EmersonやLake & Palmerと関わるようになり、2010年のロンドンでのファイナル・ショーに携わりました。その現場でYesと仕事をしている人たちと知り合い、翌年にテックの人材を探していた彼らから声がかかりました。こうしたテックの仕事は、たいてい口コミや人づてで決まります。誰かに「どうやってテックの仕事に就くの?」と聞かれたら、私は「時間通りに来て、シラフで、期待以上の仕事をして、『あいつに頼めば必ずなんとかしてくれる』って思われる人になること」と答えています。
Steve Howeは、ディバイデット・ピックアップ付きのレスポールを持っていて、USBオーディオ・インターフェースを備えたBOSS GS-10 Guitar Effects Systemも所有していました。彼はGS-10をとても気に入っていて、今でもたまに使っているかもしれません。Steveはギター・シンセの世界における大きな功労者でした。Steve Hackettと共作した『GTR』というアルバムは、その象徴です。Rolandのギター・シンセで作られた、まさに革新的なレコードでした。

ギターのレガシー
これまで関わってきたギタリストたちは、若い世代のプレイヤーにどのような影響を与えていると思いますか?
私が運よく仕事を共にできたギタリストたちの多くは、まさに新しい音楽のムーブメントを生み出し、ギター奏法そのものに大きな影響を与えました。今の時代には、彼らから影響を受けた優れたギタリストが本当にたくさんいます。現代のバンドでいえば、The Mars Volta、Bent Knee、Black Midiなどを聴けば、その影響はすぐにわかります。個人的に、Black MidiはKing CrimsonとRadioheadがXTCをカバーしているような音に聴こえます。

もっとハードな系統だと、System of a DownやMastodonといったバンドにもプログレ・ロックの影響が色濃く出ています。どちらのバンドにもRushやYesの要素が聴こえます。
Zappa、Belew、Howeのようなギタリストは、現代音楽の大きな部分に影響を与えていて、V-Guitarやギター・シンセを使うギタリストもどんどん増えています。私のお気に入りのバンドのひとつである、日本のデュオMelt-Bananaも、BOSS SY-300 Guitar Synthesizerを使っています。

無人島に持っていきたいギター・シンセ
多くのギタリストがBOSS SY-300 Guitar Synthesizerをお気に入りに挙げますが、なぜプレイヤーにそんなに人気があると思いますか?
BOSS SY-300 Guitar Synthesizerは本当に素晴らしい機材です。私の無人島に持っていきたい機材の一つです。ギター・シンセが初めての人にぜひ試してみるようおすすめしているモデルでもあります。GKピックアップを取り付けるのが嫌だという人に貸したこともありますが、SY-300は普通のギター・ピックアップを使うだけで良いんです。追従性もとても良いですよ。
SY-1やSY-200というシンセ・ペダルもあります。そちらはもっとシンプルで、やはり普通のギター・ピックアップの信号を使います。でもSY-300は格別です。まるでクラシックなシンセサイザーのようで、3つのオシレーターにフィルター、VCA、エンベロープが搭載されているので、SY-300は基本的なシンセの仕組みを学ぶのに最適です。しかもギターを改造しなくても使えるのがいいですね。
他に無人島に持っていきたい機材はありますか?
Roland GR-55 Guitar Synthesizerは最高の機材のひとつです。素晴らしいギター・モデリング・サウンドが揃っていて、信じられないほどリアルなアンプ・シミュレーションやあらゆるエフェクトが搭載されています。さらに、プログラム可能なシンセシスやPCMサンプルも充実しているんです。サウンドをゼロから作ることもできますし、弦楽器、ピアノ、昔のシンセなどの必須サンプルも豊富に入っています。2025年のNAMMで新しいBOSS VG-800 V-Guitar Processorを聴くことができてすごく興奮しました。このBOSSのV-Guitarシリーズがこれからどこまで進化するのか、想像が膨らみます。

必要なのは覚悟
V-Guitarやギター・シンセサイザーの主な課題は何ですか?その課題に対する対処法は?
まず最初に、ディバイデッド・ピックアップを搭載した専用のギターを用意する覚悟が必要です。ギタリストの間ではこの点で意見が分かれます。自分の音楽的なビジョンを実現するためなら何でもやるという人もいれば、そうでない人もいます。ですが、V-Guitarやギター・シンセの世界を探求したいなら、少なくとも1本は専用のギターを捧げる価値があります。
ギタリストは基本的にシンプルな解決策を好みますが、良い結果を得るにはGK Divided Pickupsの調整をきちんと行わなければなりません。ただ取り付けてプラグインするだけではうまくいきません。ピックアップを装着したら、じっくり時間をかけて適切にセッティングする必要があります。弦の高さやイントネーション、感度をひとつずつチェックしながら調整するのです。弦のゲージを試すのもおすすめで、私はヘビー・ゲージの弦の方が相性が良いことが多いと感じています。

これまで、付属の両面テープでGK-2AやGK-3 Divided Pickupsをギターに貼り付けるだけで良い音を作ることができました。そのため、ギターを改造する必要はありません。私は古いGK-Readyのストラト・キャスターも所有しています。これまで様々な組み合わせで使ってきましたが、GKピックアップとストラト・キャスターの組み合わせが特に気に入っています。あのギターのデザインは特によく機能するように思います。ネックのアクションや安定性も重要で、ストラトで得られる結果には非常に満足しています。

私が使った中でも特に良かったセットアップの一つが、GK-Readyストラト・キャスターとRoland VG-99 V-Guitar Systemの組み合わせです。VG-99のMIDIアウトは素晴らしいです。また、Roland GI-10 Guitar MIDI InterfaceやGI-20 GK-MIDI Interfaceでも使用しましたが、トラッキング性能は抜群でした。
分割して極める
GK Divided Pickupsに関してよくある誤解は何だと思いますか?
一部の人はGK Divided PickupsをデジタルのMIDIピックアップだと誤解していますが、そうではありません。MIDI変換は接続された機器側で行われます。新しいGK-5ピックアップはデジタルですが、GK-3などの旧モデルはアナログであり、どれもMIDIピックアップではありません。これは重要な点で、MIDIという言葉がギタリストを怖がらせてしまうことがありますが、この機材はそういうものではないのです。

V-Guitarで意外と評価されていない点はありますか?
金属的なサウンドからアコースティック・ギターまで、あらゆるジャンルに対応できる一般的な楽器モデリング機能は本当にすごいです。例えば、V-Guitarを使えばレスポールをマーシャルのアンプに繋いだ音を簡単にモデリングでき、そのサウンドは圧倒的に素晴らしいんです!
技術に圧倒されそうな人に、V-Guitarの独自のメリットをどう説明しますか?
V-GuitarはRolandとBOSSからの最も革新的な技術の一つです。ギター・シンセサイザーが難しそうに感じたり、どう扱っていいかわからない人には、実際の弦の信号を使っているV-Guitarを見てみるように伝えます。つまり、演奏をMIDIのような別の信号に変換してサンプルを鳴らすのではありません。V-GuitarはDSP技術を使ってリアルタイムに信号を処理しており、遅延もありません。

V-Guitarの美しさは、6本の弦それぞれの信号を独立して処理できることにあります。信号は弦から直接得られているため、ピッチ解析してMIDIに変換し、それをトリガーにサンプルやシンセを鳴らすのとは違い、遅延なく自然な演奏感がそのまま伝わります。
V-Guitarではアコースティック・ギターやバンジョー、ベースなど様々な楽器の音色が出せるだけでなく、弦ごとにピッチを自由に変えることも素晴らしい機能です。ドロップCやドロップDなどのチューニングも即座に切り替えられ、違和感や不自然さを感じることなく演奏できます。
初めの一歩
ギター・シンセサイザー初心者にアドバイスをください。
もし私がまったくの初心者なら、まずはBOSS SY-1 Synthesizerから始めると思います。すごく良いです!GKピックアップがなくても普通のギター・ピックアップで使え、そのまますぐに演奏を始められます。音の種類や特徴を簡単に学べるので、初心者にぴったりなスタートになると思います。
その次に、BOSS SY-300 Guitar Synthesizerのようなものを使うのが理想的です。もっと深くシンセサイザーについて学べますし、マニュアルを読み込むことでシンセの基本をしっかり理解できます。それが非常に重要です。なぜなら、その知識があればほとんどのクラシック・シンセサイザーの仕組みがわかるようになるからです。SY-300は強力な機材です。
初心者におすすめのV-Guitar製品は?
BOSS GP-10です。最近、Joni Mitchellも使っていました。素晴らしいモデリング機能とオルタネイト・チューニング機能があります。もちろん、新しいVG-800 V-Guitar Processorが今の最先端機種です。

Joni Mitchellの機材
Joni Mitchellは2022年のニューポート・フォーク・フェスティバルでBOSS GP-10を使用しました。
実は、友人を通じて彼女が2022年の復帰ライブで使う機材選びを手伝いました。その後もライブを続けていて、彼女のペダルボードの写真がネットにあり、GP-10がはっきり確認できます。
また、「もし昔VG-8を使っていた人が今使うなら何がいい?」と友人の知り合いから聞かれたことがあります。私は「シンセ機能が必要ですか?」と聞いたら「単にチューニングを簡単に切り替えたいだけ」とのことだったので、BOSS GP-10をおすすめしました。GP-10はプロ向けですが、初心者でも使いやすいです。Divided Pickupがなくても通常のギター・ピックアップで使えますが、そうすると使える機能は制限されます。
Joni Mitchellは、V-Guitarの先駆者の一人でした。
V-Guitarが受けた最高の賛辞のひとつは、90年代にJoni Mitchellがそれを使い始めたことです。彼女の音楽は素晴らしく、私は彼女のいくつかの曲を異なるチューニングで覚えました。実験として、彼女のいくつかのチューニングをGR-55に入れてみたところ、とても素晴らしかったです。デジタル特有の違和感やピッチの問題がまったくなく、自然な音がしました。
30年前、Joniはツアーをやめました。理由の一つは、彼女が使う様々なチューニングに対応するために大量のギターを運ばなければならず、それが非常にストレスだったからです。しかし90年代半ば、誰かが彼女にRolandのVG-8 V-Guitar System(最初のV-Guitar Processor)を教えました。彼女はそれを気に入ったのは、Stratocaster風のギターやKen Parkerが彼女のために作ったWestern Red Cedar Flyギターで、素晴らしい音楽をそのまま演奏できるようになったからです。これがV-Guitarの力です。まさにギタリストのキャリアを変えてしまうほどの影響力があります。