BOSSの次世代ループ・ステーションRC-505mkII

BOSSの次世代ループ・ステーションRC-505mkII

BOSSのRCシリーズは、常にループ・シーンを切り開いてきました。RC-505mkII Loop Stationがどのようにループ・パフォーマンスの可能性を広げているのかをご紹介します。

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BOSSのRC-505mkIIはビートボクサー用のツール、シンガー・ソングライター用のライブ機材、セッション・プレイヤー用のスタジオ機器と決めつけていませんか?最新世代のBOSS Loop Stationはこれらにとどまらず、それ以上のポテンシャルを秘めているのです。RC-505mkIIを手にしたミュージシャンたちの独創的な世界観に応え、RCシリーズの最新作はループ・パフォーマンスの可能性を大きく広げました。BOSS史上最高のテーブルトップ・ルーパーは、あなたの音楽をどのように昇華させてくれるのでしょうか。まだRC-505mkIIの可能性に気づいていないあなたへ。今こそループの世界に飛び込んでみましょう。

テーブルトップ・ルーパーの登場

いつの時代も、ルーピングは “反逆のアート・フォーム”です。そのため、BOSS Loop Stationシリーズが2001年以来、絶えず進化し続けているのも頷けます。その間、あらゆるミュージシャンに対応できるよう、さまざまなフォーマットと機能を提供してきました。Loop Stationのイメージと言えば、ソロ・ギターのフレーズを構築するために常に足元に置いてある赤いコンパクトなエフェクターでしょうか?もしくは、マルチ・エフェクターのような形状をイメージする人も少なくないかもしれません。

"テーブルトップ・ルーパーはループを正確にコントロールしながら、フットワークだけでは実現できない機能を解き放つ"

最近になって、テーブルトップ・ルーパーを愛用するミュージシャンが増えています。その理由は簡単。足元に置くフロア型とは異なり、テーブルトップ・ルーパーは文字通りスタンドや机に設置できます。ボーカリスト、DJ、ビートボクサー、プロデューサーなど幅広い人々が、手元で操作可能なテーブルトップ・ルーパーに魅了されました。もちろん、自宅からスタジオ、ステージ、どこでも活躍します。

RC-505mkIIのルーツ

映画にしても商品にしても、続編というのはなかなか難しいものです。そんな中、BOSS RC-505mkIIは史上最高の続編のひとつと言えるかもしれません。このテーブルトップ・ルーパーが飛躍的な進化を遂げた理由を解明するためには、2013年にタイムスリップする必要があります。それまでのループ・パフォーマンスを覆した、その原型とも言うべきRC-505について調べてみましょう。

Ed SheeranやKT Tunstallのようなアーティストが台頭したことで、多くの人がループ・パフォーマンスはギタリストが足元で操作するものだと思っていました。それを一夜にして変えたのがRC-505です。“卓上型”という画期的な構造により、 ビートボクサーはもちろん、Ariana Grandeや世界的に有名なオーディション番組『The Voice Australia』の優勝者Sam Perryなどのスターが、手元でソロ・シンフォニーを構築することができるようになったのです。

“ギタリストが足下で操作を行うルーパーの常識を、RC-505は一夜にして変えた"

RC-505が店頭に並んだのと同じ年に、スイス発の世界最大のビートボックス専用メディア『Swissbeatbox』が、初めてループ・ステーション・バトルを開催したのは決して偶然ではないでしょう。このサイトのCEOを務めるAndreas ‘Pepouni’ Fraefelは、“RC-505の登場は画期的な出来事だった”と回想しています。

RC-505mkIIの登場

革命を起こしただけでは物足りません。BOSSにとって、Loop Stationシリーズの“進化”も同様に重要なのです。2016年に発売された2トラック仕様のRC-202は、超小型ユニットでありながらプロ・クオリティのループ・パフォーマンスを可能にしました。しかし2021年夏、幅広いミュージシャンに届けられた最新機種RC-505mkIIにより、ループ・シーンに新風が吹き込まれたのです。そこには好意的な声が数多く寄せられ、フランスのビートボクサーであるRobinは「RC-505には限界があった。しかし、この新しいマシンはまるで生まれ変わったようだ」と語っています。

RC-505とRC-505mkIIのスペックを比較すると、卓越した機能が健在であることは明らかです。両機種とも頑丈な構造は共通。5つのステレオ・フレーズ・トラック、99のフレーズ・メモリーもそのままです。では、どのように進化を遂げたのでしょうか?RC-505mkIIの機能を掘り下げてみましょう。

音楽制作のための追加ツール

どんなジャンルでもどんなプレイでも、オーディオには優れた音質が求められます。初代RC-505は時代に先駆けた処理能力を備えていましたが、RC-505mkIIはさらに上を行く32ビットAD/DA、32ビット浮動小数点演算処理を実現。クラス最高峰の音質を実現し、未来へ向けてさらなる飛躍を遂げています。

"ループ・ステーションはグルーヴを繋いだり、タイミングを刻むための究極のツール。サウンドへの飽くなき探求心を持つ野心家のため、数多のエフェクトを搭載"

ループ・ステーションは、グルーヴを繋ぎ合わせたりリズムを刻んだりと、唯一無二の性質を持つツールです。サウンドへの飽くなき探求心を持つ野心家のため、充実したエフェクトを搭載しています。RC-505は3つまでのエフェクトを同時に使用することが可能でした。それに対しRC-505mkIIは、新しいボーカル・ハーモニー・エフェクトを含む49種類のINPUT FXと53種類のTRACK FXを搭載し、各セクションで最大4つのエフェクトを同時に使用することができます。さらに、直感的な操作で4つのバンクから好きなエフェクトの組み合わせを呼び出すことも可能なのです。

高度なコントロール、スムーズなワークフロー

RC-505mkIIはスタジオ用の機器として、ライブツールとして、あるいは自宅での音楽制作の中核として活躍する可能性を秘めています。どのようなシチュエーションでも、この新しいLoop Stationの精度に勝るテーブルトップ・ルーパーは存在しません。フェーダーの耐久性を高め、微調整を可能にすることでコントロール性を高めています。

“現代のミュージシャンは、ステージ/レコーディング・スタジオ/リハーサル・スタジオ/自宅での作曲など、さまざまなシーンで活躍しています”

専用のFXボタンとTRACKボタンで、ループをリアルタイムにコントロール可能。さらに新しいマーク・バック機能により、フローを中断することなく任意のループに戻ることができます。アイディアを見失うことはありません。これらの機能は音を鳴らしたりメロディーを歌ったりするのと同じように直感的に操作できます。

より大胆なセットアップに対応する拡張された入力端子

マイクを持ったビートボクサーから複数の楽器を演奏するアーティストまで、ループ・ミュージシャンには決まった形がありません。そのため、様々なミュージシャンが使用できるよう、ファンタム電源対応のXLRマイク端子、モノ/ステレオ入力に対応するINST端子、ステレオのAUX入力端子を備えています。

RC-505mkIIは接続性を極限まで高め、この一台でセットアップを完結できるようになりました。XLRマイク入力端子を2系統、モノ/ステレオ・ライン入力を2系統装備することで、より多くのマイク、ギター等電子楽器の接続が可能です。2つのマイク・コンプレッサーと全チャンネルに独立したEQを備えた入力ミキサーで、あらゆる要素をコントロール可能。さらに、別売りのデュアル・フットスイッチFS-6を接続することで、これらの機能を足元で操作することも可能です。

変化し続ける環境に対応する充実の出力

現代のミュージシャンは、ステージ/レコーディング・スタジオ/リハーサル・スタジオ/自宅での作曲など、さまざまなシーンで活躍しています。RC-505mkIIは、3系統のステレオ出力やアウトプット・ミキサーを搭載することで、あらゆる状況に対応が可能です。

"マイクを持ったビートボクサーから複数の楽器を演奏するアーティストまで、ループ・ミュージシャンには決まった形がありません"

RC-505mkIIにはまた、割り当て可能なルーティング機能、マスター・リバーブ、コンプレッサー・エフェクトも用意されています。また、ヘッドフォン出力をカスタマイズして、個々のトラックやリズム音をモニターすることも可能です。さらにUSB接続により、DAWとの連携やBOSS Tone StudioからのWAVデータのインポート/エクスポートが可能です。

限界のないループ・パフォーマンスを

最新のRC-505mkIIを手にし、デスクトップ・ルーパーによるまったく新しい音楽体験を実感してください。フットワークだけでは実現できない、ループの正確なコントロールが可能です。BOSSのRCシリーズは、当初からルーパー・シーンの先駆けでした。しかし、RC-505mkIIほどパワフルかつフレキシブルなテーブルトップ・ルーパーは、これまで存在しなかったのです。

Henry Yates

ジャーナリスト兼コピーライター。NMEや、Guardian、Telegraph、Classic Rock、Total Guitarなど多くのメディアで執筆を行う。